わろてんか|新世紀キネマや工藤隆一郎(栗原英雄)のモデルや役どころ
朝ドラ『わろてんか』では、新世紀キネマの社長として栗原隆一郎さんが演じる
工藤隆一郎が登場します。
栗原さんといえば、長らく劇団四季の看板役者を務めており、意外にもテレビドラマは
2016年の真田丸が初出演。
連続ドラマへの出演は今作が2作目で、もちろんNHKの朝ドラは初出演です。
真田丸では堺雅人さんが演じた真田信繁の叔父の信伊役を務めて、渋い演技が光りましたね♪
そんな栗原さんが演じる工藤隆一郎が社長を務める新興キネマは、現在でもおなじみのあの会社です。
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新世紀キネマや工藤隆一郎(栗原英雄)のモデルや役どころ
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新世紀キネマのモデルとなっているのは、現在でもお馴染みの松竹株式会社です。
松竹は明治28年に創業者の大谷竹次郎が買収してオープンした寄席の京都阪井座がルーツの
老舗の興行会社です。
現在でも歌舞伎の興行をほぼ独占し、映画、演劇、演芸など様々な興行をおこなっている
大会社です。
そして栗原英雄さん演じる工藤隆一郎のモデルは、創業者で初代と3代目の社長を務めた
大谷竹次郎です。
竹次郎は大正9年(1920年)に松竹キネマ合名会社を設立した際に初代社長に就任しましたが、
大正14年(1925年)に同じく創業者のひとりで双子の兄の白井松次郎に社長の座を譲っています。
その後は東京松竹の立ち上げなどに尽力し、昭和12年(1937年)に松竹キネマと東京松竹が
合併した際に、再び社長に就任しています。
ちなみに「松竹」という社名は松次郎の「松」と竹次郎の「竹」にあやかっています。
松竹は戦前から東宝と吉本興業部と並び「三大興行会社」と呼ばれましたが、規模では
NO.1を誇っていました。
そしてたびたび東宝や東宝と業務提携をしていた吉本興業部と大戦争を繰り広げていた
ことで知られています。
昭和2年(1927年)に吉本興業部とともに漫才大会の「諸芸名人会」などを開催し大成功を
収めますが、松竹はその後に吉本の芸人たちを引き抜こうとしていました(林正之助によって阻止)
昭和7年(1932年)に小林一三によって株式会社東京宝塚劇場が設立されて後に東宝となる
のですが、後発の東宝は阪急グループの資金力に物を言わせて、松竹所属の映画俳優を
次々に引き抜いて、両社は壮絶な争いとなります。
そのピークとなったのが昭和12年(1937年)の「林長二郎事件」で、東宝に引き抜かれた
スターの林長二郎(後の長谷川一夫)がヤクザに襲撃されて、左顔面を耳下から鼻の下に
かけて切りつけられるという事件も勃発。
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後の大映社長で当時は松竹傘下の新興キネマの京都撮影所長だった永田雅一らが、
犯人に教唆したことが判明しています。
さらに松竹は昭和14年(1939年)に傘下の新興キネマ演芸部を使って、吉本興業部の
芸人に大規模な引き抜きを仕掛けています。
その結果、ミスワカナと玉松一郎や川田義男を除くあきれたぼういずなどを吉本から
奪っています。
このように松竹はたびたび東宝や吉本と「戦争」を繰り広げています。
ドラマでも既にこのあたりのエピソードは取り入れられており、新世紀キネマの傘下の
新世紀芸能が北村笑店のミスリリコアンドシローやアサリらを引き抜こうとしていましたね。
そしていよいよ新世紀キネマを率いる工藤隆一郎の登場となります。
しかも新世紀キネマの次なるターゲットとなるのは、伊能栞の伊能商会です。
新世紀キネマは伊能商会を攻撃して、伊能も苦境に立たされることになります。
ここまで北村笑店にしても、伊能商会にしても順調に業績を伸ばしてきましたが、
最後に最強のライバルが登場することになります。
このあたりは目の離せないような展開にもなりそうなので、ドラマに注目ですね♪
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