とと姉ちゃん|タイピストの給料はいくら?鞠子の大学進学は可能なの?
朝ドラ『とと姉ちゃん』では、鞠子の大学進学の夢を叶えるために、
常子は当時の職業婦人の花形だったタイピストを目指すことになります。
母子家庭の小橋家には娘を大学に通わせるお金はないことから、
長女の常子が稼ぐことによってしか鞠子を大学へ進学させる道はありません。
ところで常子のタイピストとしてのお給料で、本当に鞠子を大学へ行かせるだけの
お金を用意できるのでしょうか?
確かにタイピストの仕事は普通の事務職よりもお給料がよかったはずですが、
戦前でも大学の費用もそれなりにしたはずです。
このあたりをリサーチしてみました。
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タイピストの給料はいくら? 鞠子の大学進学は可能なの?
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まず常子が女学校を卒業して就職するのは昭和12年(1937年)で、
このあたりはモデルとなっている大橋鎭子と同じ設定です。
ドラマでも求人記事が紹介されていましたが、当時のタイピストの
平均的な月給は40円程度です。
一般的な女性事務職の月給は25円~30円でしたので、
それに比べればやはり待遇はいいですね♪
ただし当時の大卒の男性公務員の初任給は70円~75円、
大卒男性の初任給は60円程度です。
※当時の大卒の男性公務員はかなりのエリート
やはり男性と比べますと女性の月給は驚くほど少なく、
「高給取り」のタイピストでさえ見劣りしてしまいますね。
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そして当時の大学の学費は120円~130円程度(年額)でした。
大学でも師範学校などは無償で学べる制度も充実していましたが、
鞠子は文学者志望で女子大に進学することになりますから、これには該当しません。
ただし上記の120~130円あまりの金額は、あくまでも国立大学(旧帝国大学)の
学費です。
戦前は旧帝国大学は一種のブランドで、早稲田大学や慶応大学などの私学を遥かに凌ぐ
人気がありました。
そのため私立大学に関しましては、学費を安くするなどして生徒を広く集めました。
鞠子の進学する大学(女子大)やそのモデルがどこの大学かは不明ですが、
旧帝国大学ではないでしょうから年額120円も必要ないように思われます。
※そもそも鞠子が女子大に進学するのはフィクションなので調べようがない
そして常子と鞠子の学年はひとつ違いです。
とすれば、仮に常子が月々のお給料の中から10円を鞠子の進学資金として積み立てれば、
1年で鞠子の大学の進学資金は確保できますから、鞠子の大学進学は可能ということに
なります。
※鞠子の大学に進学できる大きな理由は、常子のタイピストのお給料が高かった
というよりも当時の大学の費用が安かったことでしょう。
ちなみに常子のモデルの大橋鎭子が、女学校を卒業後に就職した日本興業銀行の
当時の月給は30円~35円と言われています。
鎭子は3年間で興銀を辞めて日本女子大学校へ進学しますが、
退職金として支給された100円を進学の資金に充てたようです。
ドラマでは長女の常子が進学せずに、次女の鞠子が女子大に進学するという
史実とは逆の設定ですが、常子のタイピストのお給料で鞠子も十分に進学可能
ということがわかりました♪
ようやく名実ともに「とと姉ちゃん」となる常子ですが、その奮闘にも期待しましょう!!
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