とと姉ちゃん|暮しの手帖の商品テストのリスト一覧!驚きの品目数!
朝ドラ『とと姉ちゃん』では、「あなたの暮し」の商品試験は大きな反響を得たものの、
費用との兼ね合いで継続するか否かの決断を迫られます。
しかし常子は創刊時の想いや試験の社会的な意義、そして試験への単純な興味などを
理由としてこれを継続することを決断します。
編集長の花山が指摘したとおり、読者を飽きさせないためには毎号にわたって
商品試験の結果の掲載が必要で、そのためには常に複数の商品をテストし続けなければ
なりません。
同誌の売上は毎号15万部程度となりましたが、試験には莫大な費用や経費がかかることから、
これは大きな賭けとなります。
このあたりは非常に難しい判断となりましたね~試験も自社ですべておこなうことに
なったことから、人的な経費も膨大となります。
このあたりはモデルとなった「暮しの手帖」の商品テストと同様で、
当時の大橋鎭子や花森安治も同じような決断を迫られました。
それほど同誌の商品テストは驚きの品目数に及び莫大な経費もかかっていたのです!!
(暮しの手帖研究室)
コンテンツ
暮しの手帖の商品テストのリスト一覧! 驚きの品目数!
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「暮しの手帖」は昭和29年(1954年)の第26号で「ソックス-日用品のテスト報告その1」
を掲載して、これが最初の商品テストとなります。
そしてそれ以降は、驚くべき品目数にわたってテストしています。
当時の主な商品テストのリスト・一覧は次のとおりです。
第27号:マッチ
第28号(昭和30年):鉛筆
第30号:安全かみそり
第31号:しょう油
第32号:電球
第33号(昭和31年):商品の分量※
第34号:天ぷら油
第35号:米の配給について、電気洗濯機
第36号:セーター、ビタミン剤
第37号:ナイロン靴下
第38号(昭和32年):商品の分量、歯みがき
第39号:子供用運動靴
第40号:電池
第41号:電気カミソリ、テンピ
第42号:体温計、缶詰
第43号(昭和33年):有名商品の量目
第44号:電気釜
第45号:電気冷蔵庫、中性洗剤、濃縮ジュース
第46号:接着剤
第47号:電気トースター
第48号(昭和34年):商品の分量、口紅
第49号:クレヨンとパステル
第50号:自動アイロン、換気扇
第51号:歯ブラシ
第52号:ガステーブル、マカロニとスパゲティ
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第53号(昭和35年):脱水機、東芝蓄熱電気あんか、即席コンソメスープ
第54号:フィッシュロースター、ベーキング・パウダー
第55号:ゼリーの素
第56号:脱水乾燥洗濯機、ホットケーキの素
第57号:石油ストーブ、即席ラーメン
第58号(昭和36年):電気掃除機、即席マッシュポテト
第59号:カレー缶詰
第60号:セパレート型電気釜、電気洗濯機、粉末ジュース
第61号:家庭用消火器、即席しるこ、インスタント味噌汁、腕時計
第62号:ガス湯沸かし器、シンプリシティの型紙
第63号(昭和37年):スチームアイロン、冷凍食品
第64号:マーガリン、タイマー
第65号:自動トースター、電球、アイスクリーム
第66号(昭和38年):インスタントコーヒー、石油コンロ、フライパン、石鹸
第67号:石油ストーブ、味しょう油
第68号:即席スープ
第69号:乳酸菌飲料、ラード
第70号:コーヒー牛乳、中性洗剤
※「商品の分量」とは表示通りの分量が入っているかというテスト
最初の10年間の商品テストの主だったリストを挙げましたが、
これほどまでの商品数をテストしています。
当初は日用品のテストが主流でしたが、高度経済成長期に入り
家電製品の購入ブームが起きるとそのテストが多くなります。
昭和30年代半ばの食品の安全性が問題視されたことを契機に、
食料品のテストが多くなるなど、ニーズに合わせて変化していっているのが
わかります。
しかもこれらのテストには莫大な経費がかかっています。
リストにはありませんが、それ以降におこなった火事のテストやエアコン
(当時はクーラー)のテストでは、現在の貨幣価値に換算すると1000万円以上も
経費がかかっていますし、石油ストーブのテストでも100万円以上の経費はかかっていると
思われます。
しかもテストは非常に厳格で公正におこなわれ、1年以上かけてデータを収集したものも
少なくありませんでした。
これほどまでにこだわったことから、多くの読者の支持を集めて、
商品の売れ行きさえも左右するほどの社会的な影響力を有しました。
その結果、「暮しの手帖」は、発行部数も50万部を突破するほどの
人気雑誌となったのです。
徹底したテストをおこなうため費用の面で大橋鎭子や花森安治も
相当悩んだと思われますが、結果的には商品テストは「吉」と出たのでした。
ドラマでの常子や花山の商品試験にも期待です♪
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