とと姉ちゃん|暮しの手帖の電気釜の商品テストどうだった?
朝ドラ『とと姉ちゃん』では、「あなたの暮し」が
電気釜の商品試験をすることになります。
前回のアイロンの試験から加わった康恵ら主婦テスターのお陰で、
ずいぶんとスムーズに進行するようになりました。
ドラマではアイロンに引き続いてアカバネ電器製造の製品が
低い評価になるでしょうし、これが同社との本格的なバトルの引き金になりそうです。
ところでこの商品試験のモチーフとなっているのが、
「暮しの手帖」の商品テストです。
そして同誌の電気釜のテストでは意外な内容となっています。
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暮しの手帖の電気釜の商品テストどうだった?
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「暮しの手帖」は昭和33年(1958年)の第44号で電気釜を、
昭和36年(1961年)の第60号でセパレート型電気釜をテストしています。
最初のテストでは日立、東芝、ナショナル、三菱ら6メーカーの製品を
テストしています。
しかしその際は他の記事のように商品の欠点を鋭く挙げて批判したり、
商品の優劣をつけることはしておらず、マキやガス、石油コンロでの
炊飯結果と比較しています。
その結果といえばとても意外で、
「あってもよし、なくても一向に差し支えない商品」としながらも、
ガスのない家庭やあっても一口の家庭などには、あると便利として勧めています。
花森安治らしからぬ物言いですが、なぜこのような切り口になったか考察してみると、
恐らく各社の製品はそれなりの性能を備えていたからと考えます。
やはりお釜は日本伝統の炊飯器具ですし、仮にお米がちゃんと炊けない
ということになれば食事も満足に摂れないことになりますから、
非難轟々となるのは目に見えていますね。
さすがにメーカーもそのあたりは理解していたらしく、
しっかりと時間をかけて開発したように思います。
また他の家電製品のように、比較の対象となる外国メーカーの製品が皆無
だったのも幸いしたようです。
石油ストーブではイギリスのアラジン社、アイロンや掃除機はアメリカの
ゼネラルエレクトリック社(GE)の製品と比較されて、軒並み国産メーカーの製品は
酷評されました。
さすがに欧米では米食の文化がないことから外国製の電気釜はありませんでしたが、
特に当時高品質の代表格だったアメリカ製がなかったのは大きかったですね♪
意外にも穏便に終わった電気釜の商品テストでしたが、
2回目のセパレート型のテストでは一変します。
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セパレート型の電気釜は当時流行したもので、釜の内部が分かれており、
ご飯を炊いている間におかずを煮炊きできるもの。
「一台で3役」などの宣伝文句で売り出されていましたが、
「暮しの手帖」はごはん以外を煮炊きする機能と宣伝文句を批判しています。
特に日立の「1台3役の電気釜」は、釜を水洗いできる点は評価されているものの、
おかずを煮炊きする機能が不十分であることやそれによって宣伝文句が誇張
であることに釘を刺しています。
実質的には1台3役をこなしていないという評価なのでしょう。
花森の評価も「今のところまだごはんを炊く道具からあまりでていない」から
「宣伝文句はあたっていない」(原文ママ)としています。
このようなエピソードが下敷きになっていますが、ドラマではアカバネ電器製造との
対立を浮き彫りにするために、その製品を酷評することになりそうですね。
それに対するアカバネ側の反撃もありますから、目が離せない展開になりそうです♪
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