とと姉ちゃん|ドラマでは描かれない商品テストの驚きの逸話!
朝ドラ『とと姉ちゃん』では、「あなたの暮し」とアカバネ電器製造との
抗争が激化していきます。
アカバネは常子らに嫌がらせをしただけでは飽き足らず、
同誌の信用を貶めるために、商品試験の偽装疑惑を週刊誌にリーク。
そして決着は洗濯機の公開商品試験によってつけられることになりますが、
見逃せませんね!
ところで「あなたの暮し」の商品試験のモデルは、「暮しの手帖」の商品テストです。
この商品テストはかなり厳格に、かつ公正な基準でおこなわれたことで
知られていますが、数々の逸話を生み出しています。
ドラマでは描かれなかった商品テストの驚きの逸話をご紹介します。
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ドラマでは描かれない商品テストの驚きの逸話!
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(ベビーカーを100km押した)
これは比較的知られていることですが、ベビーカーのテストの際に
赤ん坊の重量と同じ重しを乗せてそれぞれ100kmも押しました。
この写真のように7台のベビーカーをずらりと並んで押す様は、
壮観さすら感じますね♪
このテストの最中は、通行人たちから「何をしているのですか?」と
尋ねられたそうです。
また押しているのは「暮しの手帖」の編集部員だけではなく、
社長の大橋鎭子やその妹の芳子も含まれています。
しかも実使用を念頭に置いたテストでしたから、必ずしも舗装された
平坦な道だけではなく、砂利道や坂道でも押しました。
ただしいつもこのように並んで押したわけではなく、
バラバラに押したことや男性の編集部員が押したこともあったそうです。
(石油ストーブのテストであわや)
石油ストーブの転倒テストでは天井まで炎が燃え上がって、
「あわや」という場面もありました。
当時は石油ストーブは馴染がなかったので、倒れた時に燃え広がることは
誰も予想していませんでした。
幸いだったのが、油がこぼれた後の処理を考えて、社内ではなく
ガレージでおこなったことでした。
そのため火が飛び火することなく、事なきを得ました。
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(本物のゴミを集めて回った)
電気掃除機のテストでは本物のゴミにこだわって、
それを集めて回っています。
当時のメーカーなどの検査でも、本物のゴミは使用されずに
検査用の人工的なゴミを使用していました。
しかしそれでは実使用と異なることになってしまうので、
花森安治の指揮のもと編集部員が総出で団地巡りをして
リアルなゴミを集めました。
そのため一般の家庭を一軒ずつ訪れて、
「掃除機の中のゴミをください」と
お願いして回ったとのこと。
その当時は「暮しの手帖」の知名度も高かったので、
ほとんどの家庭が快くゴミをくれたそうです♪
(安藤百福が乗り込んできた)
2世紀76号(176号)で明星食品の即席ラーメン「中華三昧」を
高く評価したところ、日清食品の安藤百福氏が暮しの手帖研究室に
乗り込んできました。
安藤氏と言えば、カップヌードルやチキンラーメンの考案者で
日清食品を一大企業にまで育て上げた人物です。
安藤氏はわざわざ文句を言いに来たのではなく、
日清の即席ラーメンも中華三昧に負けないほどおいしいので、
「暮しの手帖」に評価してもらわなければ悔しくてたまらない
とのことでやって来たのです。
つまり「お願いだからウチのラーメンも食べてくれ」
と言ったニュアンスだったようです。
しかも既に大企業の社長だったにも関わらず、
自らの手で即席ラーメンを作って、編集部員たちに振る舞いました。
もちろんだからと言って同誌は誌上で日清のラーメンを褒めることは
しませんでしたが、即席めんに懸けるその心意気は十二分に伝わったそうです。
他にも「暮しの手帖」の商品テストの逸話は数多くありますが、
紙面の都合でこのくらいにしておきます。
大きな図書館などには、同誌の昔のバックナンバーなども収蔵されていますので、
興味のある方はぜひともご覧くださいね♪
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