べっぴんさん|陶器工場のモデルはノリタケ!デザインは?
朝ドラ『べっぴんさん』では、すみれたちは子供用の食器を
武藤(蟷螂襲)らの陶器工場に発注しました。
しかし経理の紀夫に話を通していないばかりか、5000個という
大量発注をしたためタノシカの面々も驚くことになります。
オーダーでの製作なのでロットも大きくなってしまうのはわかりますが、
ずいぶんと思い切ったことをしましたね♪
他の記事でもご紹介しましたが、このあたりのエピソードは実話がベースに
なっており、坂野惇子と田村光子(一部明美のモデル)が実際に発注した数は
なんと2万個でした。
そしてドラマの陶器会社のモデルになっているのは、現在では世界最大級の
高級食器メーカーとして知られるノリタケカンパニーです。
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陶器工場のモデルはノリタケ!デザインは?
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昭和27年(1952年)に阪急百貨店でおこなう子供ショー(展示即売会)用の
玩具を探していた惇子と光子は、たまたま名古屋の日本陶器
(後のノリタケカンパニー)の工場を通りかかりますが、
そこで見たのは従業員が皿を割っている姿。
今にも使えそうな皿に素人目にはわからない傷があるという理由で破棄している
この会社のスタンスに大いに感服し、その場で子供用の食器を2万個発注します。
当時は欠陥商品が世の中にまん延しているにも関わらず、同社の高品質にこだわる
スタンスにほれ込んだわけですが、この会社こそ現在では世界的な食器メーカー
として知られるノリタケなのです。
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なぜこの会社が当時から物作りにこれほどまでにこだわっていたかというと、
初代社長の大倉和親が非常に製品の品質にこだわっていたからです。
同社は戦前は陶業を中心とした森村財閥に属しており、他の兄弟会社には
現在のTOTOや大倉陶園などもありました。
そして最高品質の製品というポリシーをもっており、「作れば売れる」の
昭和20年代でも製品の品質にこだわっていました。
現に戦時中に多くの職人や生産設備を失って従前の品質を保てなかった
終戦直後には「ノリタケ」の名前を名乗らずに「ローズチャイナ」という
ブランド名で商品を販売したほどです。
このようなスタンスでしたから、比較的小規模の財閥だった森村財閥に属する
企業は現在も続く会社が多く、前記の3社のほか日本ガイシや共立マテリアルなども
健在です。
坂野惇子らのファミリアも物づくりには相当のこだわりを持っていましたが、
この点で両社は価値観が一致して手を組んでいくことになります。
ノリタケが製作したファミリアの子供用の食器は、現在でも売れ続けている
ロングセラーとなっています。
現在では様々な図案が発売されていますが、当時のものは子熊とひよこを
あしらったものです。
このようにきっかけはたまたま通りかかっただけでしたが、ファミリアに
とってもノリタケとの出会いは大きな収穫になっていきます。
現在でもファミリアでは同社製の食器が販売されており、良好な関係が窺えます。
ちなみに「ノリタケ」の名前のルーツですが、創業地が名古屋市中村区則武
だったことからです。
ドラマでもすみれたちは紀夫に無断で陶器会社と契約してしまいましたが、
これは大きな幸をもたらしそうですね♪
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