わろてんか|北村藤吉郎(松坂桃李)のモデルは吉本吉兵衛

 

 朝ドラ『わろてんか』で、ヒロインの藤岡てん(葵わかな)の

夫となるのが、北村藤吉(松坂桃李)です。

 

ドラマでは藤吉は老舗米屋「北村屋」の跡取り息子の設定です。

 

しかし家業を継ぐのが嫌で、旅芸人一座に紛れ込んでいた時に

てんと出会って恋に落ちます。

 

そのため大阪船場の実家に戻り、てんと結婚するために

家業を継ぐことになります。

 

てんと同じく笑いが好きで、後に興行界に入り、夫婦そろって

日本中に笑いを広めるために奔走することになります。

 

そんな北村藤吉ですが、モデルとなっているのは吉本せいの夫の

吉本吉兵衛です(通称は泰三)

 

この吉本吉兵衛について、人となりなどをご紹介します。

 

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北村藤吉郎(松坂桃李)のモデルは吉本吉兵衛

 

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松坂桃李さん演じる北村藤吉のモデルとなっているのは、

夫婦そろって現在の吉本興業創始者とされている吉本吉兵衛です。

 

(吉本吉兵衛)

 

吉兵衛は明治19年(1886年)125日に、大阪の荒物問屋

「箸吉(はしよし)」の次男として生まれています。

 

ドラマでは実家は老舗米屋の設定ですが、実際は老舗荒物問屋です。

 

また後に結婚する吉本せい(旧姓林)の実家は米穀商だった

ことから、このあたりに着想を得ているようです。

 

吉兵衛はせいより3歳年上で、21歳の時にふたりは結婚しています。

 

子宝に恵まれて、二男、六女をもうけますが、多くは早逝しています。

 

せいは18歳の時に吉兵衛の実家に嫁いできますが、

当時の箸吉は経営難で相当の苦境に立たされていました。

 

吉兵衛は元来気弱で商売には向かない性格だったようで、

債権者との折衝もせいにおこなわせています。

 

またその頃から新婚であったにも関わらず芸者遊び

うつつをぬかすようになり、家業の切り盛りはせいに

任せっぱなしとなります。

 

当時の吉本家は吉兵衛の両親や弟ら10人の大所帯でしたが、

家事全般もせいに任せたことから、彼女の仕事量は非常に多く、

苦労したと言います。

 

ドラマではてんと藤吉は手に手を取って夢を実現させようと

しますが、実際の吉兵衛の一般的な評価は「無能な遊び人」

というもので、このあたりは史実と大いに異なるところです。

 

その後も放蕩に明け暮れた吉兵衛ですが、さらにエスカレートして

旅興行の一座の太夫元(興業の元締め)を務める始末。

 

せいの苦労はピークに達しますが、実はこの吉兵衛の放蕩

吉と出ます。

 

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太夫元を務めたことで興業のノウハウを知ることになり、

大正元年(1912年)には寄席の「第二文芸館」を入手して、

その経営にあたります。

 

これが現在の吉本興業のルーツになるのですが、

実際は実家の箸吉は既に閉店しており、収入を得るために

のるかそるかの賭けだったようです。

 

また第二文芸館の入手は吉兵衛が勝手におこなったことですが、

当時の夫婦のもとにはまったくお金がなく、経営権の300円や

家賃の25円などもせいが高利貸しから都合して、足りない分は

せいの父親の林豊次郎に借りて弁済しています。

 

ところがこの寄席経営を通じて、せいの商才が開花して、

大正2年(1913年)に設立した吉本興業部は次第に頭角を

現していきます。

 

また当時の関西寄席演芸界の派閥争いなども上手く利用して、

大正11年(1922年)までには吉本興業部は上方演芸界全体

掌握することになります。

 

しかしこれらの功績の大半はせいの手によるもので、

吉兵衛の果たした役割はさほど大きくないと一般的には

言われています。

 

実際に吉本興業部を立ち上げた後も、吉兵衛は芸者道楽に

勤しむばかりで、切り盛りはせいがおこなっていました。

 

ただしその一方で数々の寄席の買収は吉兵衛主導でおこなわれたとの

見解もあり、とすれば彼の評価は違うものになるかもしれません。

 

このあたりに関しては資料が出そろって、新しいことがわかりましたら、

その都度ご紹介していきます。

 

一般的に典型的なダメ亭主という評価の吉兵衛ですが、

吉本興業部が上方演芸界を掌握してから2年後の大正13

1924年)213日に37歳で急逝してしまっています。

 

その死因は急性心筋梗塞とも脳溢血とも言われていますが、

以降は名実ともに未亡人のせいが吉本興業部の経営を主導していく

ことになります。

 

松坂桃李さん演じる藤吉のモデルの吉兵衛は、こんな感じの人でした。

 

諸説分かれている点もありますが、基本的にはおおむね

遊び人のダメ亭主という評価です。

 

「あさが来た」の新次郎のモデルだった広岡信五郎もかなりの

遊び人でしたが、吉兵衛はそれを上回るほどの道楽者ぶりの

ようです。

 

ちょっとがっかりした方もいるでしょうが、ドラマでは大幅に

キャラクターが変更されて描かれそうですね。

 

ドラマでの藤吉はもはや別人になるかもしれませんが、

キャストの松坂さんの演技なども含めて興味を惹かれるところです。

 

乞うご期待です♪

 

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