わろてんか|キースの映画あきれた恋道中のモデルはあきれた連中!

 

朝ドラ『わろてんか』では、遂に北村笑店と伊能フィルムの提携映画が完成

することになります。

 

その映画は「キースのあきれた恋道中」というタイトルで、文字通り

北村笑店の看板芸人のキースが主演です。

 

ところがこの映画は男女の恋愛シーンが内務省の検閲に抵触して、

伊能が呼び出しを受けます。

 

さらに伊能は問題とされたシーンのカットを拒否したことから、この映画は

上映中止に追い込まれてしまいます。

 

せっかくの北村笑店と伊能フィルムの共作映画第一弾でしたが、お蔵入り

ということになってしまいます。

 

ところでこの映画のモデルとなっているのは、横山エンタツと花菱アチャコが

出演した映画「あきれた連中」です。

 

 

こちらの映画はドラマと違って大ヒットしています!

 

コンテンツ

キースの映画あきれた恋道中のモデルはあきれた連中!

 

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まずドラマの北村笑店と伊能フィルムの映画「あきれた恋道中」が完成したのは

昭和14年(1939年)ですが、吉本興業は昭和9年(1934年)に映画界に進出しています。

 

最初に制作した映画は日活と提携して制作した「佐渡情話」です。

 

この映画は当時吉本所属だった浪曲師の寿々木米若が、尾上菊太郎や山田五十鈴

とともに主演しました。

 

 

この映画は当たって米若はブレイクするとともに、吉本興業部も本腰を入れて

映画界に進出を図ります。

 

その後2本ほどの映画を制作した後の昭和11年(1936年)に公開されたのが、

映画「あきれた連中」です。

 

 

この映画は当初は松竹と提携して制作される予定でしたが、いつの間にか

東宝の前身のPCLとの提携になります。

 

主演のエンタツ・アチャコは昭和9年(1934年)に人気絶頂期にコンビを

解消していましたが、この映画で再び見ることができると上映前から

話題となっていました。

 

言わば「あきれた連中」はヒットが約束された映画でした。

 

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またこの映画は昭和12年(1937年)からはじまる日中戦争以前の公開だった

ことから、ドラマのように検閲問題や上映中止などの問題もありませんでした。

 

主演はエンタツ・アチャコで、脚本はドラマの万丈目のモデルの秋田実が担当し、

堤真佐子や清川虹子、徳川夢声らも出演していました。

 

漫才師が映画に出演するのははじめてでしたが、昭和11年の正月に公開された

この映画は当たりに当たります

 

ストーリーは陳腐で、エンタツとアチャコの漫才で成り立っているような

映画でしたが、久しぶりに名コンビがスクリーンで復活ということで、

連日映画館には客が押し寄せたそうです。

 

さらに吉本はこの映画を舞台で実演化させて、道頓堀の浪花座で公開したところ、

こちらも大ヒットになりました。

 

ドラマでは陽の光を見ることなくお蔵入りしてしまう「キースのあきれた恋道中」

ですが、そのモデルとなった映画は大ヒットを記録していたのです!

 

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