まんぷく|国立栄養研究所のお墨付きは実話!史実はどうだった?
朝ドラ『まんぷく』では、まんぷくラーメンの大急百貨店での試食販売は今ひとつだったことから萬平らはさらなる販売促進案を考えます。
そこで着目するのがまんぷくラーメンの栄養面です。
そこで大阪大学の近江谷教授に依頼して国立栄養研究所で栄養分析をしてもらうのですが、様々な栄養成分が抽出されているのがわかり、「まんぷくラーメンを健康食品として推奨する」とのお墨付きをもらいます。
試食販売の現場でも横断幕を作ってお墨付き商品であることをアピールすると、まんぷくラーメンの売り上げも伸びることになります。
やはり公的機関のお墨付きで信用度が増すのですが、これら一連のエピソードはチキンラーメンの史実が下敷きになっています。
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国立栄養研究所のお墨付きは実話!史実はどうだった?
まんぷくラーメンのモデルのチキンラーメンも公的機関からお墨付きを得ていますが、ドラマの国立栄養研究所ではなく、厚生省のお墨付きです。
また安藤百福が阪急百貨店梅田本店で試食販売をおこなったのは、1958年(昭和33年)の6月ですが、厚生省のお墨付きを得たのはチキンラーメンが爆発的な売り上げを記録していた1959年(昭和34年)のことです。
きっかけとなったのは、その頃チキンラーメンを食べると精がつくとの評判や食べた女性から「肌につやが出てきた」という手紙が来たことです。
百福はこれはなにかあるぞと思い、知人でドラマと同じく国立栄養研究所の所長だった有本邦太郎にチキンラーメンの栄養分析を依頼します。
(当時の国立栄養研究所)
当時のチキンラーメンは地鶏を丸ごと圧力釜に入れて濃厚なスープをとっていたのですが、鶏のとさかやガラからコラーゲンをはじめとする栄養成分が抽出されていることが判明します。
そのため厚生省はこの結果を受けて、チキンラーメンを「妊産婦の健康食品」として推奨し、関西一円の保健所に商品が展示されることになります。
さらに昭和35年(1960年)にはチキンラーメンにビタミンB1とB2を添加したことで、厚生省からは「特殊栄養食品」の認可を受けることになり、売上を後押しすることになりました。
その頃にはチキンラーメンのパッケージにも「最高の栄養と美味を誇る完全食」の文字が入り、栄養食品であることをアピールしています。
現在のチキンラーメンには「栄養食品」の文字は入っていませんが、当時はまだまだ栄養不足の時代だったのですね~
ドラマではこうした史実のエピソードを下敷きにしていますが、お墨付きを与えた機関や時期が実話と異なります。
とは言え国民栄養研究所のお墨付きはまんぷくラーメンの販売を促進することになりますから、このあたりにも注目ですね♪
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