あさが来た|富田靖子のカズのモデルは?岡出しの仕事ってなに?

 

朝ドラ『あさが来た』では、あさ(波瑠)は買収した蔵野炭鉱にやってきましたが、

親方の治郎作(山崎銀之丞)らの反発に遭います。

 

いくら経営者の嫁とは言え当時の炭鉱では女性が指揮をとるなどあり得ないことでしたので、

みなあさの指示には従いません。

 

苦悩するあさに手を差し伸べるのが、治郎作の妻のカズ(富田靖子)です。

 

カズはあさと早くから打ち解けて、あさの炭鉱にかける情熱や

労働者への思いやりなどを知ることになり、数少ない理解者になる人物です。

 

治郎作たちは言うまでもないことですが、本来は経営者側に立つべき

蔵野炭鉱の支配人・宮部(梶原善)も日和見主義者で頼りにならないことから、

孤立しているあさにとってカズの存在は頼もしいものですね。

 

そんなあさの味方のカズのモデルはいたのでしょうか?

カズがおこなっている岡出しという仕事はどのようなものだったのでしょうか?

 

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カズのモデルは誰?

 

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カズは治郎作の妻であり、あさの数少ない味方ですから

この蔵野炭鉱編では重要な役回りです。

 

しかし原作本の「土佐堀川」には、治郎作のモデルとなった飯場主は登場しますが、

その妻は出てきません。

 

そのためカズは完全にドラマオリジナルの登場人物です。

 

なお、「土佐堀川」では広岡浅子が買い取った炭鉱に三井高長という

親戚の男性が働いており、その連れの女性がカズのような役割を果たす場面がありますが、

 

人間関係が複雑になってしまうことから、三井高長やその女性はドラマでは

割愛されているようです。

 

カズがおこなっていた岡出しの仕事ってなに?

 

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岡出しとは坑内で採掘された石炭を坑外に運ぶ作業です。

 

当時の炭鉱の賃金システムは今で言う出来高制だったことから、

夫婦や家族で作業をおこなう者は多かったといいます。

 

その場合男性が力仕事の掘削をおこない、女性が切り出された石炭を坑外に運び出す

という役割分担がなされていました。

 

坑外に運び出すといっても、かなりの重労働でした。

 

当時はすべて手作業でしたから、掘り出された石炭はセナ(石炭籠)で背負ったり、

スラ(石炭を入れる大きな箱)を曳いたりして坑外に運び出しました。

 

もちろん場所によっては坑道は深く傾斜もかなり急な場所もあったことから、

石炭を搬出する作業はまさに命がけの仕事でした。

 

また蔵野炭鉱のような九州の炭鉱では、坑内の温度も高くなりやすいことから、

岡出しに従事する女性たちは半裸(半ズボンのみ)の状態で作業をおこないました。

 

岡出し

(田川市石炭歴史博物館にある岡出しのジオラマ)

 

言うまでもなく炭鉱は事故が多いですから、犠牲になった岡出しの女性労働者も

少なくありませんでした。

 

そのため昭和3年(1928年)に事態を重く見た内務省が女性の坑内労働を禁止しました

(一部の炭鉱では例外的に認められていた)

 

さらに昭和8年(1933年)には、すべての炭鉱で女性の坑内労働が禁止され、

女性労働者は坑道から姿を消しました。

 

朝ドラ『あさが来た』で描かれるカズは思いやりがあり気さくな女性ですが、

実は命がけで働いていたのでした。

 

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