あさが来た|あさの蔵野炭鉱 当時の炭鉱労働者の搾取は酷かった!
朝ドラ『あさが来た』では、ようやくあさや亀助たちは買収した九州の
蔵野炭鉱へやってきました。
ところが親方の治郎吉をはじめとする炭鉱労働者たちは、
あさを女性ということで見下して、仕事をしようとしません。
当時はたとえ経営者の妻といえども、女性が炭鉱に乗り込んで来るなどということは
常識外のことだったのでしょう。
加野屋の存続のために、石炭に活路を見出したいあさのとっても、
いきなり難題が降りかかってきましたね。
ところで当時の炭鉱は危険と隣り合わせで、労働条件もかなり厳しい職場でした。
また炭鉱労働者の搾取も激しく、いくら働いても生活が豊かにならないことも
ままありました。
ドラマの原作本「土佐堀川」でも炭鉱労働者からの搾取の描写がありましたし、
あさのモデルの広岡浅子もこれらを止めさせるために、炭鉱の改革に乗り出します。
当時の炭鉱労働者の搾取はどのようなものだったのでしょうか?
ドラマのあさも炭鉱の改革に着手するのでしょうか?
コンテンツ
当時の炭鉱労働者の搾取は酷かった!!
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当時の炭鉱は飯場制度(はんばせいど)という労働管理制度がとられており、
労働者を飯場という宿舎に住まわせ、厳しい生活管理や
過酷な労働の強制などがおこなわれていました。
またこの飯場制度のもうひとつの特徴は、飯場主という親方による労働者からの搾取。
作業服や作業用具などの業務に必要なものの貸与も すべて費用がかかり、
賃金から差し引かれていました。
また食料などの生活必需品もかなりの割高な価格で販売されており、
ここでも労働者は搾取されていました。
さらには賃金もお金ではなく、炭鉱札(その炭鉱でしか使えない通貨)で
支払われていたところもあり、炭鉱札の換金には飯場主に10~30%程度の
高額の手数料が支払われていました。
加えて飯場主には労働者に高利で貸付をおこなう者もいたことから、
借金地獄に陥る労働者もいたということです。
まさに炭鉱労働者たちは、ありとあらゆる面から搾取されており、
原作本「土佐堀川」でも描かれているように、いくら働いても
暮らしがいっこうによくならないことも少なくありませんでした。
これは酷いですね~作業用具の貸与にお金がかかることも驚きましたが、
生活用品の価格も上乗せされていますし、ありとあらゆるものを使って
労働者たちから搾取していたのですね。
もちろん炭鉱は人里離れた場所にありますし、容易には脱走できなかったと思いますから、
飯場主の言いなりになるしかなかったようですね。
「土佐堀川」では広岡浅子は炭鉱の陣頭指揮をとるとともに、
飯場制度を廃止して、飯場主による労働者からの搾取も止めさせます。
浅子が雇用条件の近代化を進めたように、明治の中期から末期ごろにかけて
各地の炭鉱でこの飯場制度は解体されていきました。
ドラマではあさは炭鉱改革をおこなうの?
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『あさが来た』では、あさも蔵野炭鉱の労働条件を近代化させるべく、
改革をしていきます。
まずは親方や納屋頭(親方の元で労働者を管理する者)たちが
労働者に道具の貸与や日用品の売買をすることを禁じます。
それらは加野屋がまとめて仕入れて、直接労働者に安く売る物品販売所を設けて、
中間搾取を止めさせます。
その代償として、親方や納屋頭には別途手当を支払うことで、その問題を解決します。
また採炭量の多かった労働者には報奨金を出すことで、労働意欲の向上に努めます。
朝ドラの性質上、労働者から親方や納屋頭が酷い搾取をおこなう様子は
描かれないようですが(親方の治郎作も何気にいい人ですし)、
あさはキッチリと蔵野炭鉱の労働条件の近代化もやってのけます。
このあたりのあさの働きにも注目ですね♪
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